家づくりブログ|ストーリー形式で家づくりについて詳しくなりましょう

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三浦家の住み替え計画06

三浦家ご主人は、真面目な性格で、一本気なところがありました。

融通の利かないところ、決めたら頑として動かない、そういったところを理解していたのは、長男でした。

昔気質、頑固者、頑固おやじ、そういった性格は家族からそれなりに愛されていましたが、ご主人の弱点でもありました。

ご長男は、お父様に内緒で、現在の物件、一戸建ての売却に際して、複数の不動産会社に相談を入れていました。

 

買い替えで、住み替えで肝心なことは、決めるときはすぐ決める、しかし、けっして妥協してはいけないということはご長男はわかっていました。

 

① 住み替え物件を決めた後で、再度組んだ住宅ローンを検討しながら売却物件の売り相場を妥協なく進めていく、急ぐことはたたき売りは危険と言ったことと一緒で、じっくり構えることも大切…

② 一度決めて、これはと思った、物件に対して購入計画を進めるときは、臆せず進めることも後悔を残さないと言った意味で正解(そういった意味お父様の決断は正しかったと思います。)

 

ご長男の決断にすぐに首を縦に振らなかったご主人ですが、当初、新規に組む住宅ローンの現在の住まいの債積分の金額を残したまま新しい住宅ローンを組むと言った予定が、現在の物件の売却に際しての有利な条件をしっかりと把握して売却に協力していく計画を立ててくれた、ご長男の検討した不動産業者の取り計らいで、実際の売却価格に大きな差が出ていました。

明らかに、ご主人の読みは甘かったというべきでした。

 

書面化された、プランをもとに、再度、ご主人は取引きをかけましたが、ご長男の決断が勝っていました。

その時の、ご主人の表情を観たご長男は、一気に後悔の念を抱きました。

急に親父が老け込んだようだ…

 

 

それは、ご長男が、ご主人を超えたときでした。しかし、そのときのご長男の悲しみは、取り戻せた差額分の取引で得した利益では消せない、親子としての、やりきれない想いがこもったものでした。

 

 

ご長男は少し、自分の両親に対しての向かい方を後悔しました。両親はいつまでもそこにいてくれるものではない、そう初めて感じた瞬間でした。